HRB - HiPeC Reseachers Blog
ヒロシマ大学発:平和構築連携融合事業の推進をめぐる事務局メンバーの日常
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南アジア社会を中心に基盤を広げている”社会参加型仏教”の理念と実践に関するシリーズ・セミナーの初回となります。
当日はぜひ会場へ足をお運びください。
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第26回学内研究会/The 26th In-House Seminar
「南アジアの宗教紛争」科研共催
下記要領にて、第26回HiPeC学内研究会「南アジア世界からエンゲイジド・ブッディズム(社会参加仏教)を考える」を開催いたします。事前申し込みは不要、一般の方もお越しいただけます。皆さまふるってご参加ください。
【概要】社会参加型の仏教として紹介されるエンゲイジド・ブッディズム(Engaged Buddhism)は、世俗化した市民社会における仏教の社会貢献の可能性として注目されている。他方、宗教ナショナリズムが台頭する南アジア世界では、しばしば市民社会における宗教の脱私事化や政治化の問題が指摘されてきた。本セミナーでは、エンゲイジド・ブッディズムの代表例として注目されているB.R.アンベードカルによる新仏教徒の運動とダライラマによるチベット仏教の運動という南アジア世界に関わる2つの事例を通して、その運動の広がりと今日の課題を考える。
【日時】2011年11月25日(金)15:00 - 17:45
【場所】広島大学国際協力研究科 1階 小会議室(東広島キャンパス)
【報告1】舟橋健太(京都大学東南アジア研究所・グローバルCOE研究員)
「B. R. アンベードカルの仏教改宗にみる「社会性」-アンベードカルの仏教解釈から現代インドの仏教運動まで」
【要旨】本報告においては、インドにおける「エンゲイジド・ブッディズム」の代表として挙げられるB. R. アンベードカルによる仏教改宗と、彼の遺志を継いで連綿と行われている「不可触民」(ダリト)による仏教運動に関して、特にその「社会性」に焦点をあてて 考察を行いたい。アンベードカルは独自の宗教概念と仏教解釈に基づき、不可触民の社会的地位の改善を志向して仏教への大改宗を率いた。その後の彼に引き続く仏教運動は、理念的にはアンベードカルの指南に沿うかたちで、しかし実際には、現実的対応からさまざまな実践形態をとりながら行われて いる。具体的な事例を紹介しながら、アンベードカルと彼以後の仏教運動にみられる「社会性」について検討を行っていく。
【報告2】別所裕介(広島大学大学院国際協力研究科助教)
「『アヒンサー』をめぐるストラグル-ナショナルなチベット人概念の形成をめぐって」
【要旨】本報告では、2008年の全チベット圏における広範な抗議活動の発生以降、「独立か自治か」をめぐって揺れ動くチベット民族問題の枢要が、「あるべき仏教実践の主体形成」をめぐるストラグルにあることを提示する。そのためにまず、民族全体の属性をある一線で固定するための指標として持ち出される「アヒンサー」の政治的含意がチベット社会の歴史的文脈の中でいかなる必然性をもっているのかを検討する。さらに、ガンディーの非暴力運動に範を取るダライラマの「アヒンサー」運動が実際社会においてどのような有効性を持ち、いかなる限界を抱えているのかについて、具体的な事例をもとに提示する。
【コメンテーター】吉田修(広島大学)
【司会】外川昌彦(広島大学)
【使用言語】日本語
【お問い合わせ/Contact】
外川昌彦/Togawa Masahiko(082-424 -6945, fakir@hiroshima-u.ac.jp)
HiPeC 事務局/HiPeC Office (082-424-6936, hipec@hiroshima-u.ac.jp)
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〔飼い主からの一言〕ハイペック(広島大学平和構築連携融合事業)は、広島大学の基本理念である「平和を希求する精神」を具体的に追及するため、オール・ヒロシマ体制で平和構築支援の研究を推進します。マスコットキャラクターの平和構築猫「ピー助(Peace-Ke)」ともども、なにとぞよろしくお願いいたします。