HRB - HiPeC Reseachers Blog
ヒロシマ大学発:平和構築連携融合事業の推進をめぐる事務局メンバーの日常
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第32回ハイペック学内研究会が10月11日に開催されました。
■第32回HiPeC学内研究会「治安部門改革と現地主導型平和構築の重なり方」
【日時】2012年10月11日(木)15:00~16:30
【場所】広島大学大学院国際協力研究科 203講義室
【報告】「治安部門改革と現地主導型平和構築の重なり方:ミンダナオにおけるハイブリッド紛争解決メカニズムの可能性」/“The Nexus between SSR and Indigenous Initiative in Peacebuilding: Possibilities of hybrid conflict resolution mechanisms in Mindanao”
【報告者】香川 めぐみ(広島大学HiPeC研究員)
【参加人数】15名
【概要】
HiPeC研究員の香川めぐみが、自身のフィールド調査の成果をもとに、ミンダナオ独自の社会環境に配慮した「ハイブリッド型紛争解決メカニズム」について発表を行った。フィリピン政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)がちょうど数日前にバンサモロをめぐる協定に署名したこともあり、非常にタイムリーな研究発表となった。
宗教と民族の差異が伝統的土地所有と複雑に絡んで展開してきたミンダナオ南部地域では、40年以上の紛争期間にわたって、小型武器の増殖や域内への軍事介入などの要因が地域の治安と平穏を脅かしてきた。発表者は、こうした現状にかんがみ、従来のトップダウン式の平和構築概念に対して、コミュニティ内部のミクロな主体と公的機関のアクターとが相互に結び合って、治安維持やもめごとの処理に強みを発揮する「ハイブリッド型」の紛争解決に基づく平和構築モデルを提起する。発表では、具体的に現地で紛争の予防と解決に進展を示している2つの事例が取り上げられ、その内的な問題解決の枠組みについて検討が行われた。
〔飼い主からの一言〕ハイペック(広島大学平和構築連携融合事業)は、広島大学の基本理念である「平和を希求する精神」を具体的に追及するため、オール・ヒロシマ体制で平和構築支援の研究を推進します。マスコットキャラクターの平和構築猫「ピー助(Peace-Ke)」ともども、なにとぞよろしくお願いいたします。